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4WDシャシダイナモメータとは(役割と機能)
 
     
(1)4WDシャシダイナモメータの必要性
4つの駆動輪をローラ上にセット    
 
 RV車などで広く普及している4WD車の排出ガス,燃費性能を試験する際には、実際の走行条件と同じ4輪駆動状態で測定するのが本来の評価の姿です。しかし4WD車を通常の2WD車用のシャシダイナモメータで試験するとなると、試験車をわざわざ2輪駆動に改造しなければなりません。
 しかし、こうした車のパワートレイン系を変更する試験方法では、以下のような技術的課題が発生します。
 写真提供
(株)明電舎
(1)実使用時には4輪駆動で運転される車をあえて2輪駆動で試験することになるので、その車の基本構造及び本来の使用条件のもとで評価したことにはならない。
(2)高度に電子制御化されていて2輪駆動への改造が困難な車、あるいは改造した結果、車両性能に悪影響が出る車は、試験が不可能となる。
(3)4WD車を2輪駆動に改造する方法は、車両内部の力の伝達特性や駆動損失が4WD状態とは明らかに異なってくるので、エンジンに対する負荷も四駆状態とは変わってしまう可能性がある。
(4)2輪駆動状態と4輪駆動時とでは、車両の固定方法や車両駆動力の発生状態が変わり、結果として台上の車両の揺動も異なる。そのため車の軸重の状態が変化して、エンジンに対する負荷影響が実際の運転とは異なってくる可能性がある。

     
       
(2)4WDシャシダイナモメータの性能要件  

 路上走行時とできるだけ等価な状態を室内台上で再現するのがシャシダイナモメータの目的です。そのために、4WD車用のシャシダイナモメータでは、以下のような制御機能が必要となります。(下図参照)
 

[要件1]  平坦路走行時と等価な走行抵抗をシャシダイナモ上の試験車に与える。つまり転がり抵抗、空気抵抗および車両慣性抵抗に対抗する駆動力をエンジンに出力させるため、ローラ上で前後輪合計の目標駆動力が得られるように、2台のダイナモメータのトルク制御を行う。
[要件2] 実走行時の路面の役割をシャシダイナモの回転ローラが担う意味から、あらゆる運転条件でも前後のローラの回転速度が常に一致するように、2台のダイナモメータの回転同期制御を行う。
[要件3] 上の2つの要件は同時に満たされなければならない。そのためには、前後合計駆動力を目標値に合わせつつ、前後のダイナモメータのトルク吸収配分量を自動調整し回転同期も実現する。
 一方、こうした高度な4WDシャシダイナモメータの制御機能がモード運転においてどの程度正確に働いているかを定量的に評価できる手法や性能の判定規準も必要となります。
               
                         
 

→ 規格の解説
(参考)
 自動車規格
  JASO E011
 (2011年3月制定)

 
 

→日本自動車輸送技術協会昭島研究室の4WDシャシダイナモメータ設備仕様のご紹介
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